鋳鋼品調達ガイド:RFQ から納入まで——納期と品質を「前工程」で確実にする10の重要ポイント

2026/02/14

製造現場の調達担当者の皆様は、このような経験はありませんか?

同じ鋳鋼品の図面で見積もりを取った際、A社は極端に安く、B社はかなり高い。A社は「2週間で納品」と言い、B社は「4週間かかる」と言う。最終的に経験豊富なバイヤーが選ぶのは、決して「一番安い会社」ではなく、**「一番トラブルが起きなさそうな会社」**です。

しかし、その「リスク」をどう科学的に判断していますか? 直感や、業者の威勢の良い言葉だけに頼っていませんか?

R&Dや購買の視点では、高価な機械加工の工程に入ってから「巣(内部欠陥)」が見つかることは、単なる部品の損失ではありません。ラインの停止、プロジェクト全体の遅延、さらにはエンドユーザーからの信頼失墜に直結します。

**砂型鋳造(Sand Casting)**が、工作機械部品、航空宇宙、自動車用モーター部品などの分野で不可欠なのは、サイズや形状の自由度と、材料特性のバランスに優れているからです。

ジョフシン(QFS)では、一つの真理を掲げています。

「コスト・納期・品質は別々の指標ではなく、一つの統合されたシステムの異なる結果である」

工程を細切れにして外注に出せば、それはリスクになります。垂直統合(一貫生産)されたパートナーを選べば、それは競争力になります。

 砂型鋳造とは?RFQ(見積依頼)で見極めるべき7つの工程

砂型鋳造の基本はシンプルです。「砂」で作った型に、溶けた金属(鋳鋼、合金鋼など)を流し込み、凝固後に型を壊して製品を取り出します。しかし、日本の厳しい品質基準を満たすには、以下の7つの工程を「管理の目」で分解する必要があります。

 1. 図面確認・DFM(製造性考慮設計)

成否の50%はここで決まります。弊社は単に寸法を見るだけでなく、以下を分析します。

  • 材質特性: エンジンシリンダーブロックの耐摩耗性や、熱処理炉用治具の耐熱性など。

  • 加工基準面: どこを基準に加工するのか?加工余肉は最適か?

  • 使用環境: 高圧がかかるトランスミッションケースか、疲労強度が求められるクランクシャフトか。

 2. 木型・金型設計(Pattern Engineering)

型作りは「砂を詰めるだけ」ではありません。最新のシミュレーションソフトを用い、以下を計算します。

  • 抜き勾配と見切り線: 型崩れを防ぎ、寸法精度を確保するため。

  • 案(ゲート)・押し湯(ライザー)設計: これが「引け巣」を防ぐ核心であり、歩留まり(良品率)に直結します。

 3. 造形・中子(芯)作り

外形は砂型で作りますが、複雑な内部空洞(エキゾーストマニホールドなど)は**中子(なかご)**で作ります。中子の強度と通気性が不十分だと、「型崩れ」や「ガス欠陥」の原因となります。

 4. 溶解・注湯

QFSでは溶湯の温度と成分を厳格に管理します。注湯スピードが一定でないと、「冷え込み(コールドシャット)」や「湯回り不良」が発生します。

 5. 型ばらし・仕上げ

冷却後、ショットブラストで砂を落とし、押し湯を切断・研磨します。サンドブラスト機パーツなどの耐摩耗部品では、この仕上げ品質が耐久性に影響します。

 6. 熱処理

多くのサプライヤーで納期が遅れる原因はここです。鋳鋼品は、組織を安定させ機械的性質を出すために「焼ならし」や「焼入れ・焼戻し」が必要です。QFSは社内で工程管理を行うため、歪みを最小限に抑え、納期をコントロールします。

 7. 検査・精密加工

三次元測定機による寸法検査、硬度測定、非破壊検査(NDT)を実施。QFSなら加工まで一括対応するため、「鋳造屋と加工屋の責任のなすりつけ合い」を防止できます。

 砂型鋳造に最適な部品とは?

砂型鋳造の強みは「極薄肉」を追うことではなく、**「大型・複雑形状において機械的性質を安定させること」**にあります。

  • 適しているケース:

    • 中大型の構造部材: 工作機械のベッド、鋼管支柱ナット、ダイカスト機部品。

    • 複雑な内部構造: エンジンブロック、トランスミッションケース、マニホールド。

    • 特殊な性能要求: 熱処理炉用治具(耐熱)、サンドブラスト用羽根・ガード板(耐摩耗)。

    • 変量生産: 1個の試作から、1,000個以上の量産まで柔軟に対応。

  • 注意が必要なケース:

    • 超薄肉部品: 肉厚3mm以下で極めて厳しい公差がある場合は、精密鋳造(ロストワックス)の検討が必要です。

    • 極細の内部通路: 中子の保持が難しいため、DFMによる設計変更を推奨します。

 意思決定マトリクス:砂型鋳造のメリット・デメリット対照表

購買担当者がサプライヤーを評価する際のチェックリストとしてご活用ください。

評価項目

メリット(得られるもの)

リスク(管理すべき点)

QFSからの提言

コスト構造

中大型部品で高いコスト効率。型費の償却が早い。

安すぎる見積もりは「低歩留まり・検査不足」の裏返し。

単価だけで比較しない。 熱処理やNDT検査が含まれているか確認を。

納期の柔軟性

工法が確立されており、試作から量産への移行がスムーズ。

中子の複雑さや熱処理の待ち時間がボトルネックになりやすい。

「マイルストーン別納期」(型完了、初品完了日など)を要求してください。

形状の自由度

リブ、中空、非対称形状など複雑な外観に対応可能。

肉厚差が激しい箇所での「引け巣」や「歪み」。

設計段階で**DFM(図面評価)**を行い、注湯前にリスクを潰す。

品質の安定性

一貫生産体制により、ロットごとのバラツキを抑制。

加工後に発覚する欠陥は、後工程での損失が極めて大きい。

単なる下請けではなく、**「技術提案ができるパートナー」**を選ぶ。

後加工との連携

加工余肉を適切に設定し、組付精度を確保。

加工後に欠陥が出た際のコスト負担と時間のロス。

重要箇所には**超音波(UT)や浸透探傷(PT)**を要求する。

 見積もりの「差」はどこから来るのか?

砂型鋳造の見積もりは、サプライヤーが「リスクと良品率」をどう見積もっているかの現れです。

  1. 型の材質: 木型、アルミ型、樹脂型?型の耐久性が長期的な寸法安定性を左右します。

  2. 案・押し湯案: 材料をケチって押し湯を小さくすれば単価は下がりますが、内部に巣ができる確率は跳ね上がります。

  3. 中子の複雑さ: 内部通路が多いほど、中子のセットや砂出しに工数がかかります。

  4. 熱処理の有無: 加工後の経時変化を防ぐ「応力除去」が含まれているか。

  5. 検査の厳密さ: 簡易測定か、三次元測定+材質検査+硬度検査まで行うか。

 日本の購買・R&Dに推奨する「マイルストーン管理」

「いつ納品できるか?」ではなく、以下の各ステップの期日を確認してください。

  • T0(図面評価): 鋳造方案の確定と設計変更提案。

  • T1(型完了): 3Dデータに基づいた型の製作完了。

  • T2(初品試作): 方案の検証と初品検査報告書(FAI)の提出。

  • T3(熱処理・仕上げ): 機械的性質の確保。

  • T4(最終検査・出荷): 非破壊検査を含む最終品質確認。

 よくある欠陥と防ぐための「問いかけ」

欠陥の種類

症状

主な原因

サプライヤーへの質問例

引け巣

内部の空洞、表面の凹み。

凝固時の溶湯供給不足。

「肉厚部への補給(押し湯)計画はどうなっていますか?」

ブローホール

表面または内部の丸い穴。

型の通気不良、溶湯のガス。

「型内の排気対策と注湯温度の管理方法は?」

砂かみ

表面に砂が混入。

型の強度不足、注湯時の浸食。

「中子のコーティング仕様とフィルターの使用有無は?」

湯回り不良

端部が満たされない。

注湯温度不足、流動性不足。

「薄肉部の湯流れを確保する対策は?」

歪み・変形

寸法のズレ。

冷却ムラ、熱処理時の歪み。

「加工基準面の確保と、歪み矯正の工程はありますか?」

 結論:リスクを「前倒し」で解決することが最大のコスト削減

ジョフシン(QFS)は、単なる鋳造メーカーではありません。お客様のエンジニアリングパートナーです。エンジンブロックから工作機械部品、耐摩耗・耐熱パーツまで、20年の実績が証明しているのは、**「成功する鋳造品は、安値の叩き合いではなく、プロフェッショナルな事前評価から生まれる」**という事実です。

 次のステップ:図面による無料DFM評価のご提案

現在開発中の部品で、コストや品質、納期に不安はありませんか?

図面(2D/3D)をお送りいただければ、QFSが以下の回答をいたします:

  1. 欠陥・変形リスクの高い箇所の特定。

  2. 最適な鋳造案(ゲート・押し湯)の提案。

  3. 工程別の明確な納期スケジュールと正確な見積もり。

リスクを事前に排除し、貴社のサプライチェーンに「安心」をもたらします。

今すぐジョフシン(QFS)へお問い合わせください。

ジョフシン公式サイト:https://www.qfs-casting.com/

いかがでしょうか?日本の製造業特有の「品質へのこだわり」を汲み取った表現にしています。特定の製品(例:スクリューや耐熱プレート)に特化した技術資料が必要な際も、ぜひお申し付けください。